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もの書きさんの文章が見たい
舗装されていない砂利道で下駄が音を鳴らす
暗闇に浮かび上がるのは、ろうそくで灯された提灯のあかりといつもと違う色を含んだ横顔
襟足から伸びる首
まとめ上げた髪のおくれ毛
りんご飴の様に紅く艶やかな唇
「食べる?」と差し出された先に乗る抹茶色の雪の花より、透き通る目に視線が行く
「もらうよ」
人混みの中、触れたもの
冷ますかの様に口の中であわあわと溶けてゆく
下駄の音が続く
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