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ドーダグバ島が生やした草はそのままバグダードの草となった。
それをその辺にゴロゴロしていた牛が食べた。
そもそもそれは牛のための草だから、牛たちの舌に非常によくあった。
その牛のおっぱいを、とある赤ちゃんが吸った。
その頃バグダードの赤ちゃん病院を使うお母さんは少なくなっていた。
その赤ちゃんは、赤ちゃん病院で生まれた最後の赤ちゃんだった。
突然その赤ちゃんに、啓示が降りてきた。
それは今は亡きドーダグバ島の遺志のようなものだった。
赤ちゃんは思った。自分は牛を食べさせなくてはいけない。
やがてその子は成人し、牧場を経営することとなった。
努力の甲斐あってか、牧場は大きくなり、牛の数はどんどん増えた。
しかし、あんまりにも増え過ぎて、今度は牛をどうしようかという問題が持ち上がった。
これまでは神聖な動物として崇めていたけど、こうも増えるとどうだろう?
そこに、遠足の小学生がやってきた。
遠足では必ずいるものだが、お弁当を忘れた子どもがいた。
子どもはわんわん泣いた。
牧場の経営主となったかつての赤ちゃんはこう思った。
うるさいなあ。口に牛でも突っ込んでやる。
そうして牛を解体して焼肉にして食べさせた。すると子どもは泣き止んだ。
おっ、これいいじゃん。どうせならこれを商売にしてやろう。
そうして世界初のレストランである、焼肉屋ができたのさ。
そこで授業終了のチャイムが鳴った。
最初に説明しようとしていたややこしいところは、結局説明できずに終わった。
先生「というわけで、ファミリーレストランの話はこれでおしまい」
生徒A「本当かなあ」
先生「疑っているのかい?」
生徒A「なんかおかしいところがいっぱいあったように思うけど」
先生「昔は今ほど理性的な時代ではなかったからね」
生徒B「レストランはその後どうなったの?まだファミリーレストランができてないよ」
先生「後は自然な流れさ。今、話したのは大昔の話だ。記録に残っている話は教科書で調べなさい」
生徒C「教科書の話に繋がらない気がするんだけどなあ」
先生「君は教科書を読んだことないだろう」
生徒C「うん。だって先生の話は教科書に繋がらないから面白いんだもん」
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