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「ごめんごめん、でも考えることじゃないでしょう? 好きって」
そうだけど、そんなこと言われたら考えちゃうじゃない。
もしかしてって。
いやない、ないない、好きだとしたらっていうか好きなのは、日菜ちゃん!
私も後藤も、好きなのは日菜ちゃん!
好きにも色々あるし恋愛感情じゃないけど、私は日菜ちゃんが好きで、色々複雑みたいだけど後藤は日菜ちゃんの夫。やましい気持ちなんて絶対ない。
それから田中さんに助けて貰いながら仕事を終えて、なんとか自力で電車に乗って家に帰ったら、また気配を察した日菜ちゃんが現れた。
「お帰りなさい」
「ただいま」
「腰、大丈夫でした?」
「うん、なんとか……え、日菜ちゃん今日はもう大丈夫だよ?」
「無理しちゃダメですよ。今日もお世話させて下さい」
もー日菜ちゃん私のこと大好きじゃん。
「後藤くんは?」
「いますよ。ちゃんと波美さんの所行ってくるって言って来ました」
じゃあいいのかなって後藤家の方を見たら、2階の窓に人影が見えてすぐ消えた。
「波美さん、今日はお風呂入ります?」
「そうね。シャワーくらい浴びないと……」
「私、体洗いましょうか?」
「うーん、まあ自分でやってみるよ」
「わかりました。何か困ったら呼んで下さいね」
あーびっくりした。
体洗うって日菜ちゃんも全裸で一緒に入る気だった?
って動揺しちゃう私がどうかしてるんだろうけど、女から見ても超絶可愛いって自覚ないのかな。
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