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そんな感じで独り暮らしが始まって2週間経った。
家事って、やりだしたらきりがないんだろうけど、やらなくても特に困らないよね。
仕事して帰って来て料理とか無理。そうまでして美味しいもの食べたいっていう欲求がない。猫が食べるあのカリカリの餌みたいなのが人間用にもあったらいいと思うくらい。
でも弁当とか買ってると、プラゴミが半端ないのよね。だからゴミ捨てはちゃんとしてる。そしたらまた後藤に声掛けられた。
「おい」
え、また何か分別間違えた……?
「オバサンどうした?」
オバサン……あ、母のことか。
「え、あ、ウチの親なら……ちょっと実家の方に……」
「あ、そ」
素っ気ないけど、姿を見ない母のこと気に掛けてくれてたのか。
あれ、そう言えば後藤のご両親も姿見ないけれど同居してないのかな。
そう思ったけれど直接は聞けなかった。
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