7. そんなにあの子が大事なのか

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焦ってたら彼の方から接近してきて、さりげなく横を通過しつつテーブルにメモを残して行った。 4桁の数字のみ。彼の部屋番号? でも彼が歩き出したのはマンションと反対方向だった。ファンに見つかったから遠回りするだけかしら。 部屋に戻らないなら追いかけても無駄だし、慌てず食事を済ませてから再びマンションに行ってみた。 まずはもう一度桜川陽の部屋の番号を押してみる。 ……。 やっぱり応答なし。 で、メモの番号押したらロックが解除された。 え、夏目涼の部屋行くの? またヤバい男と2人きりになるの? そもそも本当に彼の部屋なのかな。 と、思いつつ来てしまった部屋の前。 やっぱり引き返そうかと迷ってたら扉が開いて中に引き入れられた。 「玄関前に長居するなよ。人目につくだろ」 「ごめんなさい」 綺麗な顔に睨まれて、反射的に謝ってしまった。あーダメだ、戦う前に負けてる。 「あんた、陽の元カノの知り合いなんだって?」 「はい。その元カノちゃんが今日冬真くんと会った後音信不通になったので探してるんです」 「ふーん、で、俺に探すのを手伝って欲しいと」 「はい。是非お願いします」 「うーん、どうしようかな……」 ソファに腰掛けてゆっくり足を組む。この前私の脚褒めてたけど、自分も自信ありそう。
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