77人が本棚に入れています
本棚に追加
――は? 何考えてるの、私!?
頭の中は大混乱。でも体はそんなのお構いなしに男を受け入れている。
ごちゃごちゃ煩い人間のプライドとか常識とか関係なく、生物の欲求を満たそうとしている。
あー、私生きてるんだなって、凄く思う。
肌触れ合ってる男の命も、はっきり感じる。
その命が私の中で震えた。
「あー、気持ち良かった。ねえもう1回――」
「ダメ、シャワー浴びてくる間に探しといて」
「はーい」
あれ? 割と素直。
まあ勝手に報酬奪い取ったんだし、当然だよね。
シャワーを浴びて戻ってくると、夏目涼は誰かと電話してた。
「だからさあ、緊急だって連絡してみてくれよ。陽とスキャンダル起こした女と一緒なんだって。確かな筋の情報だよ。……うん……うん、わかった」
電話を切ると、彼は私に言った。
「冬真のマネージャーと話してた。あいつ今日休みだから連絡しても多分無視されるって。まあ一応連絡してみるとは言ってたよ。ちなみに陽はお仕事中」
ってつけたテレビに桜川陽。画面にはLIVEの文字。
え、じゃあ日菜ちゃんが会いに行った別の友達って……誰?
最初のコメントを投稿しよう!