7. そんなにあの子が大事なのか

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携帯は使えないから家に帰ってから母の実家に電話して、日菜ちゃんとも話した。 「心配したよ、誰と会ってたの?」 『ごめんなさい。あの……もう遅いしですし、詳しいことは帰ってから話しますね 今は言えないってことか。でも嘘つかれなくてちょっと安心。 『私、明日帰ります』 「え、そうなの? もうちょっといる予定だったんじゃ……」 『ええ。でも帰ります』 「何時に帰るの? 迎えに行こうか?」 『大丈夫ですよ。昼間の方が電車空いてますし、自分で帰ります。あ、でも何かあったら連絡しますね。波美さんの携帯番号、お母さんに教えて貰いました』 「そっか。気を付けて帰って来てね」 『はい。ありがとうございます。じゃあお休みなさい』 「お休み」 あーやっぱ可愛いな、日菜ちゃん。 本当に無事で良かった。 さて、日菜ちゃんから電話掛かってくる前にスパイウェアなんとかしなきゃ。 調べたらそれらしいのが見つかって、自分でなんとか処理した。 で、ほんと可愛い顔して油断ならないわって思いながら改めて日菜ちゃんと冬真くんの写真を見た。地元の友達ってほんとかな。男の子だし、年下っぽいよね。 まさか元彼? 女装してるけど元彼ですなんて言ったらウチの祖父母がびっくりするから友達って言ったのかな。
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