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「そうなんだ……大変だね」
そうなのよって顔で苦笑い。
母の面倒を私が見てますっていうミスリード。
「ってことは、まだ後藤んちの隣に住んでるってこと? ねえ後藤ってさ――」
何々って身を乗り出そうとしたら小さい子に阻まれた。
「ママこれ買って」
おおっ、ゆかの子供! そ、そっくり!
じゃあまたって離れようとしたら引き留められた。
「ねえ、今度の日曜空いてない?」
答えを躊躇っていたら、他の同級生達と会う約束をしているので良かったら波美も来ないかと言われた。
「あとでポストに招待状入れとくね」
で、本当に翌日ポストに入ってた。
ショップカードを貼った画用紙に、子供の字で来てねって集合時間が書かれてる。
集まるのって……皆子持ち?
うーん、どうしよう……
でも彼女が言いかけた後藤の話も気になるし、他の皆がどうしてるのかもちょっとは気になる。入りづらかったら挨拶だけして用時があるふりして逃げればいいか。
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