10.感動しちゃった

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「もう、しょうがないなあ。ちょっと待ってて」 予定通りなのかアドリブなのか、サマーが拍手で見送られて今度はスプリングの歴代衣装の振り返り。あー、スプリングの衣装の方が可愛らしいのね。 大丈夫かな夏目涼、着こなせる? ドキドキしながら待っていたら、花で飾られたゴンドラに乗って降りてきた! 天使みたいな衣装を着て花冠を被ったアラサー男子達。 いいよ、可愛いよって慰めのような声援と笑い声と拍手。 夏目涼は――うん、短いワンピースみたいな衣装から突き出た脚が綺麗だからオッケー。 天使になりきって可愛く歌って踊ったけれど、終わったとたんにステージから逃げ出そうとする夏目涼。でも桜川陽が引き留めた。 「大丈夫だから、ねえ皆、可愛かったよね?」 可愛かったって拍手されても、夏目涼は不審そうな顔。 「本気で言ってる? 陽、これ着てた時、何歳だった?」 「18かな」 「だよな、これ絶対年齢制限あるやつ。おーい、3人戻って来い」 ゲームが終わって退場していた冬真くん達が再び登場。 「絶対お前等の方が似合うから」 花冠を頭に載せられる研究生達。キャー可愛いって歓声が上がる。 「ほらね。じゃあお兄さん達着替えてくるから、ちょっと皆さんのお相手してて」 3人をステージに残してスプリングとサマー退場。 スクリーン中央にはマジで天使にしか見えない冬真くん。 「では待っている間に、このコーナーです」 「研究生は見た」 スプリングとサマーのメンバーの写真やエピソードが紹介された。桜川陽は不意打ちショットでもカッコイイ。夏目涼は結構間抜けな写真撮られてたけど、割と面倒見良くて慕われてるみたい。
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