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「空いてる……けど……」
「じゃあ行きたい所があるんだけど、付き合ってくれないかな」
お？ え？ デートの誘い……？
「うん、いいよ、土曜でも日曜でも」
「土曜に出掛けよう。一応着替えも持って来て」
そ、それって――
「宿泊するかもってこと？ 服装はどうしたら……」
「山道を歩けた方がいいかな」
ああ、日菜ちゃん、後藤と車でよく海や山に行くって言ってたな。山にドライブってことか。
「何時に出発？」
「準備が出来たらでいいけど、まあ午前中の方がいいかな」
「わかった。楽しみにしてる」
駐車は後藤に任せて車を降りて自分の家に入ってから思った。
私がさっき伝えた言葉って……プロポーズになるわよね？
付き合ってもいないのに、私、いきなりプロポーズしちゃったのよね？
ってことは、わざわざ遠くに連れ出して返事を聞かされるのかな。
さっき即答されなかったから望み薄かしら。考えさせてくれとさえ言われなかったものね。
場合によっては宿泊って、ごめんなさいだけどワンナイトラブしようかっていう――いやいやいや、後藤だよ？
ないないない。
いや、あるのかな。俺だって男だって言われたもんね。
うわーどうしよう、もし誘われたらどうしよう。
やっといた方が悔いがない？ でもお隣さんだよ？
とりあえず勝負下着は履いていくか。
服装はオシャレなスニーカーに合わせて綺麗めカジュアル……？
もう、どうしたらいいの――！？
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