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それから約1ヶ月が過ぎた。
平日にはこれまで通り朝ゴミ出しで顔を合わせたり、帰りに会って一緒にスーパーで買い物して夕飯を食べたりした。
変わったのは、大きなゴミ袋を代わりに持ってくれたり、どちらかの家で食事をする時に抱き締めたりキスしたりしてくれること。
でも夜はそれぞれの家で眠る。生活リズムが崩れそうだから平日は朝まで一緒にいるのは止めようって。
で、週末は後藤が買い換えてくれた広いベッドで絡み合う。
「うんっ、う……はあっ!」
「あっっつ……ああっ!」
出勤しなくていい日曜の朝、とことん求め合った後、ベッドでまったり過ごすこの時間が一番しあわせ。
ピンポーン
やばっ、誰か来た!
「あ、荷物届くんだった」
後藤は急いで服を着て部屋から出て行き、大きな段ボール箱を抱えて戻ってきた。
「この前絵付けしたお皿だよ。他にも色々送りたいものがあるって言われてた」
開けてみると、いくつか箱が入っていた。
1つは包装紙に包まれた焼き菓子の詰め合わせのようだったので、他の3つの内、お皿が入ってそうな薄い箱を最初に開けてみた。
「おー、いい感じ」
「うん、これなら使えるな」
上々の出来に満足して別の箱を開けてみると、中には変わった形の器が入っていた。
「これ……何だろう?」
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