3.タイプです

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「ねえ、あなたの奥さん、アイドルだったの?」 すると後藤は私を睨みながら答えた。 「それ他の奴に絶対言いふらすなよ」 「い、言わないけど……なんで?」 「変な奴の耳に入ったら何されるかわからないからだよ」 あー、しつこく彼女を嫌ってる奴に嫌がらせされるとかあり得るかも。既に色々大変なことがあったのかなと思った私は、興味本位で質問したことを詫びた。 「ごめん」 「別に謝らなくても……日菜が自分で言ったんだろ?」 「うん」 「友達になってくれるかもって嬉しそうだった」 あ、ちょっと笑顔になった。 「でも本当に気を付けてくれ。頼むよ」 「はい」 そっか、彼女、私のこと後藤に話したんだ。 なんて言ったんだろう。 隣のお姉さんに会ったよって?  それともあれは外面で、後藤の前では隣のオバサンに挨拶してやったとか言ってたり―― 「綺麗なお姉さんって誰のことだよって思ったけど……なんか雰囲気変わったな」 遠回しに褒められた? 言った後藤も照れたようにそそくさとゴミを捨てて去って行った。 てか日菜ちゃん、私がいない所でも綺麗なお姉さんだなんて言ってくれたのか。 滅茶苦茶良い子じゃん!
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