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イケメンの目力半端ない。
ダメだ、何も思いつかない。
黙ってしまったら、顎を掴まれた。
「まあいい、俺はただあんたとやりたいだけなんだ。やらせてくれれば何も聞かない。陽が謎の女を部屋に連れ込んでたなんて事務所に報告したり芸能記者に漏らしたりしない」
――脅迫されてる?
でも彼は微笑んでいた。微笑んでるのに優しくない顔。優しくないけど魅力的な顔。こんな顔見たこと――あった、昨日の冬真くんの顔だ。
綺麗な悪魔の顔。
ダメだ、私はもう生け贄だ。
着替えの途中だったから下半身はパンツ1枚。ブラは寝る時も付けてたけど、シャツのボタンは1つしか閉めて無くて、伸びてきた彼の指に外された。
「確かに小さいけど充分だ。俺、巨乳より美脚の方が興奮する」
彼の指が腰に触れて、パンツと一緒に褒めて貰った脚を下りていく。そして再び上ってきた指は、太股に沈んだ。
「いっ、止め――」
「入った。やっぱりさっきまで冬真とやってたんじゃないか?」
あっさり開かれた両脚の奥。他人の体の一部が、嘘みたいにすっぽり収まってる。事後と思われても不思議じゃないくらい、なんの抵抗もなくスッと入ってしまって私も驚いた。もう10年以上してなかったのに。
「なあ、冬真よりいいだろ?」
よくはない。体は勝手に反応しているようだけれど、心はフリーズしてる。とにかく早く終わらせて欲しいと思っていたら男はすぐに抜け出して、私の腹の上でフィニッシュした。
「あースッキリした、ありがとう。じゃあ俺何も見なかったことに――」
「私鍵持ってないんで、置いて行かないで下さい」
やるだけやって逃げる男の腕を掴んだら、彼は驚いた後、呆れた顔で言った。
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