77人が本棚に入れています
本棚に追加
あれ? 返事がない。
「ごめん、急でびっくりした?」
やっぱり返事がないって思ったら寝息が聞こえた。
這ってベッドから顔出したら、可愛い寝顔が見えた。
「あー、寝ちゃったか」
呟いても反応なし。
本当に眠っているか、寝たふりか。
いずれにせよ桜川陽の話は出来そうにないな……
で、いつの間にか朝。
目覚めて間もなくインターホンの音が聞こえた。
急いで起きなきゃって思ったけど、ゆっくりしか動けない。
「日菜ちゃん、起きて」
「うーん……あ、波美さん、おはようございます」
体を起こした日菜ちゃんの頭が見えた。
ファーってあくび。
ピョンって寝癖。
あー、寝起きで即マックス可愛い。
そしてまたピンポン。
「ねえ、後藤くん来たんじゃない?」
「そうですね、見てきます」
「違うかもしれないから、ちゃんと確認してから開けてね」
「はーい」
あのセクシーなパジャマ姿で不審者と会ったら大変だからね。
大丈夫かなって思ってたら、声が聞こえた。
「おーい、起きられそうか?」
やっぱり後藤だった。
鳴る直前だった目覚ましを止めて、なんとかベッドから降りた。
最初のコメントを投稿しよう!