第四幕 当主と青年の出会い

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 中には、原稿用紙が入っていた。  一枚目には、こう書かれている。 【探偵小説概要】 題名(仮題)『華麗なる一族の悲劇』 著者 花屋敷義春(仮名) 時代背景 現代 舞台 京都でもいいが、あえて特定はさせなくても良い。 構成 一人称 「――っ!」  清貴と秋人は、互いに顔を見合わせる。 「もしかして、義春の書いたという小説か?」 「いえ、本文ではなく、ここに記されているように、これは義春さんの小説の『概要』のようですね」  清貴はそう言って二枚目を確認する。  花屋敷義春の概要は、このようなものだった。       * ■登場人物(人物名は後に少し変更する) 花屋敷 義春(私)   犯人。被害者の夫。 華子(妻)   暴君。被害者。 百合子(継娘) 犯人の継娘。目と耳が不自由。 菊男(長男)  姉弟の順番は、現実と変える。 薔子(長女)  人格者のため、心理的容疑者に。 蘭子(次女)  舞台を賑やかす。 正子(菊男妻) 優しい女性。心理的容疑者2(孫たちは登場させない) ・その他の登場人物 江田 正樹(家庭教師) 好青年。百合子に想いを寄せる。 使用人、コック、庭師など。
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