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「『追憶』とは、『過去に想いを馳せる』こと。花言葉だけではなく、花橘に託した想いがあるのかもしれませんよ?」
ホームズさんには、もう麗さんの想いが分かっているようだ。
その上で、喜助さんを諭している。
「花に託す想い。そして過去に想いを馳せる……」
喜助さんは考え込むようにした後、あっ、と顔を上げた。
「『和歌』かな。花橘が出てくる和歌って、何があるんだろう」
喜助さんは、すぐにスマホを取り出そうとしたが、その前にホームズさんが和歌の本を彼の前に差し出した。
「昨今はなんでもネットに答えが出ていますが、自分でページをめくって調べてみるのも良いものですよ」
「あ、ああ。ホームズ君は、うちの父のようなことを言うね」
ありがとう、と喜助さんは、ページをめくる。
ちょうど、花の種類別の索引ページもあり、調べていく。
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