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「いける!」
「でしょ? 羊子は気に入ると思った」
にっこり口角を上げ、焼き餃子を口に運ぶ。私はお酢が多めだけど、チャコはちゃんと醤油とお酢を同じ分量で入れる。しょっぱくないのかな、と聞いてみたら逆に「酸っぱくない?」と言われた。だけど我が家は皆、お酢にちょこっと醤油を垂らすのが好きなのだ。
「次はね、駅ビル」
駅ビルの一階、スーパーの方へいくと看板が見えてきた。味噌で有名な企業が立ち上げた餃子屋だ。
「ネギ味噌餃子にしよう」
メニューを決めてもらい、またシェアする。
「ネギすご!」
「めっちゃのってる」
「知らなかったの?」
運ばれてきた餃子に対して同じような反応をしたチャコを見やると「初めて入った」と首をかしげた。
「どや顔しといて」
「それな、とりま食べよう」
しっかり羽根がついている。やはり味噌の会社、タレも味噌でできていた。
「ニンニク多いかも」
「たしかにクるね」
「今ならおじさんが餃子とビールで一杯やろうぜって言う気持ち完全に理解できる」
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