Run!

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「さあ、始めようか、まずは今月のお題から」僕は立ち上がって、京平のそばに並ぶ。 公園のオレンジ色の街灯は僕らにとってスポットライトのようなもの。 『ショートコント、ダイナマイト』 『ほれーい、このショボい探偵がー いい加減、暗号パスワード言わないと、20分後にはドッカーン。おさらばよ』僕はダンボールでできたショボいリモートスイッチに手をかける。 『待ってくれー! 死ぬ前にしておきたいことがある!』京平、爆弾を腹に巻かれ渾身のボケの始まり。 『な、なんだ』 『エロサイトを消しとかないと母ちゃんが・・・』と京平。 『ふん! 知ったことか! 人質女子高生のマリアちゃんとともに木っ端微塵だぞ!』 『待ってくれー! 死ぬ前にしておきたいことがある!』 『何だ、何なんだ!うるせえなあ!』 『血圧の錠剤を飲まなきゃいけない時間なんだ。じゃないと死んでしまう』京平の叫び。 『阿呆か! 20分後に死ぬ奴が、血圧の薬ってどういうことだっつの! 交渉は決裂!』 『待ってくれ! 死ぬ前にしておきたいことがある!』 『なんで死ぬのが前提なんだ! パスワードを素直に教えれば死なないと言ってるだろ!』 『その前に紙おむつを買ってきてくれ、小便ちびってしまう』 『だーかーらー、死ぬ前にちびろうが、漏らそうが、お前は吹き飛ぶんだぞ!』 『待ってくれ、昨日、宝くじが当たった。1億だ!』 『ん? でその宝くじはどこにある?』 『この俺の腹に巻いてある! でもダイナマイトが!』 『なんだと?』。 『いいのか、俺を殺しても暗号資産は100万円ほどだ。宝くじは1億だぞ、1億!』 『ったく、本当かあ?』 ・・・以下、ショートコントは続く。 『もういい! お前なんか殺せるかいっ!!」 『どうも、ノーベンバーでしたー!』
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