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加藤さん 4
加藤さん。
隣の部屋に、、布団敷いた。
心臓ドキドキ。
まさかこのまま。。。。。。
焦るわたし
どうしよう。。。。。
加藤さん、イケメンだけど、
ヤクザかも知れない。
怖いよう。
このまま、
一線越えたらどうしよう。。。。
でも 怖くて動けねぇ。。。。。。
加藤さん、布団の上に寝転がり
わたしを呼ぶ。
こっち来いや。
ヤクザっぽい‼︎
怖いけど、兄貴分には逆らえない。
加藤さんの隣に寝転がる。。。。
加藤さん、
わたしの肩をすっと引き寄せて、上に重なり
KISSをする。
キャーっっっっ
もう、身を任せるしかないの?。。。。(冷汗)
身体が痺れたように動かない。
背中から力が抜けていく。。。。。
。。。。。。え?
加藤さん、泣いてる?
加藤さん?
加藤さん、、、、
加藤さんが泣いている。
静かに、身体を震わせて、泣いている。
どうしたの。加藤さん。
。。。。。
このまま、、、いいか?
。。。ちょっと、思い、だ、た。。が。。。
喋るのも辛そうだった。
時間が止まった。
過去に、何があったんだろう。
そして、わたしは、今、
加藤さんの髪を撫でている。意外に柔らかい。
加藤さんはわたしの胸で、静かに、泣いている。
え?胸?加藤さんの頭がわたしの胸の上に。。。
突然、
わたしは目覚めたように恥ずかしくなって
ごめんなさい!わたし、胸がなくて。。。。
と言ってしまいました。
加藤さんは起き上がり、
馬鹿か? お前ぇ!
と言って、大笑い。
お前ぇ。ほんと 変わってんな。初めてだよ。
お前ぇみてぇな女は。
また、笑った。
加藤さん 優しい顔 してる。
そして、目が合う。
加藤さんはそっとわたしを抱きしめて
優しくKISSをした。
静かに目を閉じる。
何というXTC。溶けてしまいそう。。。
加藤さんは、またわたしを
布団の上に優しく寝かせて、
ゴロンとわたしの横に添い寝しました。
そして、言いました。
ねえちゃん。
気が弱ぇえと思ってるみたいだけどよ。
ほんとは違ぇんだ。
女なんてな。
ほんとは強ぇんだ。
お前ぇは気づいてねぇだけなんだよ。
加藤さん?
言葉の意味が判らなくて尋ねてみる。
馬鹿。
また、沈黙。
また喋る。
ねえちゃん、
身体の事、気にしてるみてぇだけどよ、
そんなの
寝ちまったら
関係ねぇんだよ。
そして
耳元でささやく。
ねえちゃん
抱いてもいいか。
はい。
もう、怖くなかった。
ねえちゃん。。。
このまま抱きしめたままで、
寝ても構わないか?
優しい声。
はい。。。
ねえちゃん、ありがとな。
加藤さん 静かに そう言った。
目を閉じる。。。。
人って、
暖かいんだなぁ。。
柔らかい、コロンの匂いも、心地よい。
ちょっと涙出てきた。
この人もわたしも
寂しかったんだ。。。
わたし達は
眠りに落ちた。
。。。。。。。
夜が、明けました。
簡単な朝食の後、
ねえちゃん、帰るか。
加藤さんは
真っ赤じゃなかったポルシェで
駅まで送ってくれました。
ねえちゃん、気をつけてな。
ありがとう。加藤さん。
サクっと別れて
車から降りました。
それがわたしが加藤さんに会った最後でした。
加藤さんは、その後お店に来ませんでした。
貰った名刺の電話番号は、何度かかけたけれど、不通。
俺は危険な男だからよ。
ねえちゃん、あんまり、関わらない方がいいよ。
加藤さん
そう、言ってたな。
ヤクザだったのかな。
悪い人では無さそうだったけど。。
お店でも ちょっとでも
わたしのこと、
気にしてくれてたのかしら。
案外、孤独だったのかな。
あのオカマバー
凹んだわたしを慰めてくれるために
連れて行ってくれたのかなぁ。
そんなわけ ないか。(笑)
加藤さん
どうしてるかなぁ。
思い出すと
切なくなる。
イケメンだった。。。。
そういえば
最後まで
名前、覚えてもらえなかったなぁ。。
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