加藤さん 2

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加藤さん 2

さて、タクシーは 錦糸町(適当)へ。 ( 新宿)二丁目じゃないのか ちょっとガッカリしたわたし。 贅沢言うな.と加藤さん。 沈黙は続く。。。。 さて、長い長い気まずい時間が過ぎた後、 やっとタクシーが止まりました。 いよいよか。。。。覚悟を決める。(何のために?) タクシーから降りると、 細くて古い3F建てのビル。 その2Fにオカマバーはありました。 わたしでも通るのがやっとなくらい 狭くて急な階段を登る。 加藤さんがドアを開けると 何とも眩しい クラシックなスタイルのバーがありました。 よう 加藤さん、挨拶する。 お店中のオネエさん達が キャー‼︎‼︎‼︎‼︎ もの凄い絶叫。 加藤さん、ここでもスーパースターか。 テーブルに通される。 接客される立場になるのもちょっと不思議。 オカマバーは初めて。 オネエさん達。 加藤さん、もう、久しぶりじゃない‼︎ まとわりついて、離れない。 ナイトクラブと変わらないよね。 なんとなくそんなこと思ってたら、 ちょっとアンタ。 シケた顔しないの。 ママが声をかけてくれた。 綺麗。男性の筈なのに、この、美しさは何なんだ。 ゲイ、なんだよね。 でも、美しい。女優さんみたいな オーラを感じる。 普通の女性が勝てるわけないよね。 アンタ、、加藤さんの、、、 静かに喋り始める。 わたしはびびって、 ああ、あたしは、っ 連れられレきただけでし。 呂律が回らない。 どうしよう。凄く場違いな気分。。。 まあ、いいから 飲みなさい。 ママ、優しい。 そして、ママのトークは素晴らしい。 わたしはすっかり寛いでしまいました。 お酒、そんなに好きじゃないけど、何だか美味しい。 オネエさん達、面白い! お腹が痛くて死にそう‼︎ 流石プロ‼︎‼︎ オネエさんは究極のエンターテイナー‼︎‼︎‼︎ アンタ ウチに来て修行しなよって ゴッツいオネエさんに 嫌味 言われたよ。。 とにかく、とにかく、楽しい‼︎ また、来たいな。一人じゃ無理だけど。 でも、最近、死ぬほど笑ってなかったから、凄く良い気分。 ありがとう。オネエさん達‼︎ もう会えないけど。良い思い出が出来たよ! 加藤さん、 じゃ、帰るか。またな。 お会計を済ませてから、 わたしの腕を掴んで、ドアを開ける。 帰り際に  オネエさん 教えてくれた。 アンタ 特別だよ。 加藤さん、ここに女の子 連れてきたことないんだから。 いつも一人だよ。 そうなんだ。意外。。。。 わたしはそう思った。 オネエさん達に見送られたあと、 加藤さんとわたしは、夜の錦糸町を歩いていました。 わたしは考えていました。 加藤さん 身長、小さい。。。。あたし、デカい。 なんだか、落ち着かない。。。。 それにしても、何で加藤さん、 わたしをオカマバーに連れて行ってくれたのだろう? あの、加藤さん? 聞こうと思った時、 ウチくるか。 加藤さんがポツリ。 えええ? わたしの心臓は止まりそうになりました。
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