CMに至る道

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 譲はマネージャーに頼む。メモ帳とペンを。 「学はメロンだろう?」 「巨峰なら判るけど。何で?」 「高級品」 「果物の王さまだしな」 「うん。決まりだね」  メモ帳とペンを受け取った譲が言い出す。メンバーカラーに合わせると考えていた学が聞き返す。お金を臭わせる。認めた。 「ボクは、みかん」 「うん、うん。聞いている」 「桃がいいな」 「うん、うん、うん。判っているから」 「柿にしておこうかな」 「うん、うん、うん、うん。判った」 「林檎は、俺がやる」 「うん、うん、うん、うん、うん。任せた」 「巨峰!」 「へ? 何で?」 「何で、変わるの?」 「?」  顔を見合せた後、大樹が主張する。続いて、始が。相づちを打つ回数が増えていくところが面白く。旭と玲於奈が乗る。佳音の番になって、譲の返事が変わる。聞き返されて、首をかしげる。本人は無意識だったことが判った。
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