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レグルスグループさまと書れた札。数人だけ、確認する。他は、皆にくっついて行く。
横に長い部屋。さほど、広くはない。奥に、壁と平行して並べられたテーブル。白いクロスが掛けられた。上に鍋類、食器類、シルバー類。
テーブルの向こうに、お姉さま方が並ぶ。緑色のエプロンを付けた。胸元に白く抜かれた文字。果物を食べよう委員会。左上に、もっと、と、記されていた。
ちょっとした、ビュッフェのようだ。他と、明らかに、異なる事があった。
「レグルスグループの皆さま。ようこそ、いらっしゃいました」
もっと、果物を食べよう委員会の委員長が話し出す。定型の挨拶。テレビカメラの前。緊張して、カミ気味になる。快適な温度と湿度。眠気が起きる。スポンサーになってくれるか、否か。欠伸を噛み殺した。
『ウトウト……』
『ねむ……』
『同士!』
『がんばれ!』
『がんばってください!』
『代わって、あげたい』
『早く、終わらないかなって、皆、思っているだろな』
佳音、玲於奈、大樹、旭、始、学、譲の心の声。
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