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CMに至る道
「おーい! 佳音。そろそろ、着くよ」
「ん~」
「昼過ぎで、半分、寝てる」
「朝早くからの仕事が入った時、起きなかったら。どうするんだろう」
「よしっ! 譲。その時は、担いで来い!!」
「やだよ。芝山に頼めよ」
「芝山‘さん’!」
移動のロケバスの中。神野 旭(じんの あさひ)は、窓の外を見る。流れる景色で、場所が判った。自分に寄りかかる、秋津 佳音(あきつ かのん)の方を向く。肩に手を置き、ゆする。当の本人は、生返事。
向かい側から覗き込んだ、鳴海 玲於奈(なるみ れおな)が言う。岡野 大樹(おかの たいき)が、疑問を口にする。
リーダーの柴崎 学(しばさき まなぶ)が案を出す。仲の良い白峰 譲(しらみね ゆずる)でも嫌がる。佳音担当のマネージャーの名前を出した。高藤 始(たかとう はじめ)が敬称を強調する。咎める代わりに。
撮影されていても、変わらない。レグルスグループのメンバーの姿があった。
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