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夢
目を開くと暗闇の中に居た。
しばらくして自分が寝ていたと言う事に気がついた。
少しだけ横になるつもりがすっかり寝てしまったらしい。
あの女の言う通り知らぬ間に疲れていたのかも知れない。
電気をつけようと起き上がると自然と明かりが付いた。
人感センサーまでついてるのか、ここに来てから驚きの連続だ。
起きてすぐ真正面に姿見が壁に嵌っていて、自分の顔が見えた。
目から横に光る筋が見えた。
泣いてたのか?
たしかに変な夢だった。
俺が事件を起こしてから何処かに引っ越して行方知れずのはずのお袋が出てきた。
「そげんか事しとらんと帰ってこい」と言った。
俺は、なんて返事をしたんだっけ?
覚えてない……。
ただ無性に悲しかったなぁ……。
そういえば腹が減った。
夕飯というのは出るんだろうか?
おそらくこれほどの待遇なのだから出そうではあるが時間が決まってる可能性もある。
とにかく誰かに聞いてみなくてはと
俺はフラフラと立つと自室のドアを開けて廊下に出た。
廊下に出るとこれまたなんらかのセンサーが感知したのか一斉に明かりが点いた。
誰も居ない。
と、遠くで子供の声がした。
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