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外に出た途端、灼熱の空気がメロスに吹きかかる。一瞬めまいがしたが、それでも足を止めることなく病院の駐車場を突っ切っていった。真夏の暑さとは裏腹に、体の深いところから全身へと時折電流のような寒気が伝わってくる。それでもメロスは止まらない。 38度9分の熱を抱えながら、7km先にいる妹の元へとただ田舎の街を走っていくメロス。そんな彼の姿を見た者たちは口を揃えてこう叫ぶだろう。 走るな! メロス。
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