黄金のシンフォニー

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働きすぎました 足が動きません みんなが休みだから 私は働かねばならぬのです 酷使される雑巾のように かすかに消え入るようなサイレンの音 ああ今日も地球は 周っているんだな こんなにも世界には 救急車を必要とする人が 頻繁に現れる 天井を見つめながら 思う昼下がり 殴りたくなるくらいの 澄み渡った5月の 黄金色の光に 満たされた青空に 流れる雲を見送り そっと目を閉じる みどりのにおいを乗せた風が うすいレースの うす汚れたオフホワイトのカーテンを揺らして こんなにもさわやかなのに こんなにも暗闇に 心が蝕まれているのです 救ってください 救ってください できるのならば どうせできないんでしょう 誰かの幸せの裏には 誰かの不幸せがあるの おわかりですか? そこの、笑っている皆さん 思考は深泥の奥底に 引きずりこまれ 憂鬱すぎる午睡の波間に 揺れる身体よ こんな私を蔑むような 小さき子の笑い声 どこかでまたサイレンが鳴る あ 今光った 空を割るカミナリの音 大粒の雨音 窓から吹き込む空のなみだ ああ、気分が晴れていく 最高のシンフォニーだ
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