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『運命の出逢い』
出来れば、俺好みのタイプの女がいいな。
硝子の向こうの滑走路は宝石を散りばめたように光輝いていた。
インバウンド向けのホテル事業にも力を入れ始めた我が社『フロンティアカンパニー』
俺はその足がかりとして、イギリスの老舗ホテルを買収する為、ロンドンに向かう。
王室御用達で、歴史もあり、格式を誇るカールソンホテル
俺が副社長に就き、自ら提案した海外向けの事業。
向こうに良き条件を提示し、買収の話を勧めるのだが、なかなか首を縦に振らなかった。
「副社長、そろそろ搭乗する時刻です」
「あ…分かった」
俺に同行するのは秘書の柏原。
俺よりも六歳年上の三十四歳。既婚者で、生まれつき心臓病を患った娘が一人いる。
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