運命の出逢い~充斗side~

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機内食を食べ終えた。 後片付けに久保さんが訪れたが、後ろのシートに座る柏原が目を光らせていた。 俺は何も言えず、悶々と過ごす。 柏原が寝るのを見計らい、久保さんを呼んだ。 「どうされました?」 「あの・・・その・・・」 女性相手にこんなにも緊張したコトは一度もない。 「受け取れ…」 俺は久保さんに自分の携番を書いたメモを渡す。 こんな風に自分から女性にアプローチしたのは初めてだ。 普段の俺は言い寄って来る女性を待って居ればいい。所謂受け身。 なのに、久保さんは俺に拒否反応を示していた。 何故だ!!わからない。 分かっている事は唯一つ彼女には自分からアプローチしないと。 全てが始まらない!! 「!?」 「出来れば…君の番号も…」 俺は就寝する柏原に聞こえまいと小声で言った。
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