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「それってまるでお母さんと佳代ちゃんみたい。まだお母さんはお祖父ちゃんを見返そうとしてるのかな?」
「確かにな。勢津叔母さんが家出したというのも、そういう家庭の事情があったからじゃないだろうか」
「私にはそんな事情は一切言ってくれなくて、ただ叔母さんは不出来な子で折り合いが悪くて、喧嘩した勢いで家出してそれっきり、って聞いてたのに」
「流石に、腹違いだからイジメて叩きだしたとは言えなかったんだろ?」
「そうだね、そんな話を聞いたら佳代ちゃんが心を痛めるかもしれないしね」
「満紀のお母さんはその後、結婚して子供を産んだけど、その子は毛嫌いしてイジメた挙句、家出にまで追い込んだ異母姉そっくりだった。それが満紀だ」
「そっか……そういうことね。それでお祖母ちゃんもお母さんも勢津叔母さんが嫌いで、嫌いな勢津叔母さんにそっくりだった私が疎まれたんだ。元はお祖父ちゃんの浮気が原因ってこと……」
自分がどうにもできないところに、真の原因があったことを知って、ひどく悲しい気分になった。
「自分の子なんだから、なぜ愛せないのかって思うが……」
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