〇だるま落とし

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今日も放課後にFランクミッションを一つこなす予定だったが、今の満紀は以前のように構えることも緊張することもない。 今日は封筒を、とある会社の受付に落し物だといって届けるという内容だ。封筒の中身が何か、この行動によって誰の運命がどのように変わるか、思い悩むことはしなくなった。リベンジポイントのシステムを100%を信用していたからだ。これは悪いことをしているのではない、満紀がミッションをこなすことで苦しんでいる誰かが助かるのだ。つまりこれは人助けだと思えるようになったので何の不安も罪悪感も感じる必要がなくなったのだ。 あえて言うなら、これはゲームのような物なのだ。淡々とミッションこなして、RPを貯めるのみだ。今は昇格して朔也に立て替えて貰ったRPを返せるようになることだけを考えていた。 ―*―-―*― 3日が過ぎた頃、朔也に会えないまま事態は急展開した。担任の先生から緑子が事故にあって入院したという話が伝えられたのだ。まさか、これがだるま落としの4段目? これも朔也が計画したことなのだろうか?
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