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頷いた優衣の額にそっとキスをして、哲司は優衣の入り口に手を伸ばした。
優衣の入り口は清らかな川の水が、溢れんばかりになっていた。
だが、まだ入り口は緊張して強張っていて狭そうだった。
ゆっくりと哲司に手が優衣の入り口をほぐしながら広げて行く…。
入口を広げるたびに、優衣の声が漏れてくる。
途切れるような声は、どこか遠慮しているかのようだ。
「優衣、声出してもいいぞ…」
チュッと唇にキスをして哲司が言った。
「声が漏れそうになったら、俺が塞ぐから我慢しなくていいぞ」
キュッと入り口を大きく哲司の指が開くと、優衣の感じている声が大きくなった。
入口が解れたのを確認した哲司は、ゆっくりと優衣の中へ入って行った。
グイッと侵入してくる哲司を感じると、ギュッとシーツを握りしめた優衣。
そんな優衣の手を哲司はそっととって、自分の背中に回した。
「俺に捕まっているんだ。大丈夫だから」
グイッ…グイッとゆっくり進んでくる哲司を感じると、ちょっと高めの声が優衣から漏れてきた。
声が漏れないようにキスをして塞いでくれる哲司…。
奥まで哲司が進んでくると、優衣は今まで感じたことがないくらいの激痛が体に走ってギュッと、哲司の背中に爪を立ててきた。
「…そのまま息吐いて、力緩めて…」
哲司の誘導で優衣の体の力が抜けて行った。
狭いトンネルをゆっくりと奥まで進んで行った哲司。
優衣の中はとても暖かく、優しく受け入れてくれるようで気持ちよかった。
狭いトンネルは少しづつ広がってゆき。
無事に奥までたどり着けた哲司は、心地よい電流が流れてきたように体の奥の方まで喜びを感じた。
優衣も、力強い哲司を感じると頭が真っ白になるくらい心地よくて何も考えられなくなった。
好き…愛している…。
そんな気持ちが伝わってきて、哲司にはなんとなく優衣が今まで耐えてきた気持ちが伝わってきて、優衣には哲司が寂しかった思いが伝わって来た。
1つになると、離れたくない…このままずっと繋がっていたい…。
そんな気持ちが強くなってきた。
「優衣…離れたくない…。体が、別々だから寂しいんだ…きっと…」
そう言われると優衣も同じ気持ちを感じていた。
だが上手く言葉にはできなかった。
もういい…何もいらない…。
この思い出だけできっと生きて行ける。
優衣はそう思っていた。
だが力強い哲司を感じ、最高のエネルギーを感じた時。
何故か優衣は涙が触れてきた。
喜びと感動からなのか…溢れる想いが後から後から湧いてきて、涙が止まらなくなってしまった。
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