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季節は初春を迎えていた
クロが来てから、病院もレストランも人が増え
里親も一期に増えた
皆、クロを見に来ては、飼いたくなる様だ
優しい家庭に引き取られ、動物達も幸せになっていった
その子達を連れて、レストランに来ては新しい
貰い手を紹介してくれる
拓の病院に、遠くからも診察に来てくれ
拓は大忙しではあるが、お金にも余裕が出き
スタッフも看護師も、雇う事が出来た
ボランティアも、沢山来てくれている
殺処分前の子や野良は、新たに入って来る
仕事は大変だったが、舞も拓も小さな命を
救っている事に、喜びを感じていた
クロも順調に成長し、レストランでは
社長と呼ばれている
クロの首には、赤い蝶ネクタイ
クロがいつもレジの場所で、客に挨拶するので
スタッフが社長と呼び、可愛いがられている
クロも仕事に、貢献しているのだ
時々寝ているが......
「今日も忙しかったね、クロ、拓お疲れ様」
「疲れた~クロのお陰で、仕事も順調で良かった
クロありがとうな」
「ニヤ~ニヤ~ン」
(どういたしまして)
「クスッ」
「何笑ってるんだよ?」
「えっ何でもないよアハハ」
「変な奴だなあ早く終わったからどっかで
飯食いに行かないか?」
「ええ、病院は?」
「看護師やインターン達がたまには、ゆっくりしてくれって
言ってくれたんだ」
「そうなの?確かに拓はずっと休み無しで
働いてたんだもんね」
「必死だったからな~」
「じゃあ、何処に行く?」
「何食いたい?」
「何でもいいよ、拓に任せるよ」
「肉!いい肉食いてえ」
「アハハ、ずっと賄い弁当だもんね
じゃあ用意して来る、クロも行けるよね?」
「あ、駄目かも」
「ええ、どうするのよ」
「ミヤ~ミイャ~」
(舞、僕留守番する)
「ええ、でもクロ寂しいでしょ?」
「ミヤ~ンニャ~」
(二人でデートしたら?)
「アハハ、ばーか」
拓は舞が一人で話しているのを見て聞いた
「舞、大丈夫かぁ?誰がばーかなんだよ?」
「えっ、ええっと何でもないよアハハ」
「変な奴」
「着替えて来るね、拓も着替えなきゃね!」
舞は慌てて部屋に戻った
「危ない所だった、ついクロと話しをしてしまったじゃないの」
(いいじゃニヤいか、拓に話せば?)
「信じてくれる訳ないよ」
(僕は信じてくれると思うニャン)
「無理だよ」
(拓は舞が好き、舞も拓が好き
「ええ、クロ冗談やめてよね!」
(ほら、顔が赤くなったニャン)
「もう、クロ!」
(僕は拓好きだよ、あんなに優しい人イニヤイよ
拓を失うとキット後悔するニャン)
「クロ、お留守番しててね、マンマ用意したから
行ってきま~す」
(行ってらっしゃ~い、舞楽しんでねニヤハハ)
舞は照れながら、部屋を出た
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