エレベーターと肉まん

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エレベーターと肉まん

俺はマンションのエレベーターに乗っていた。 “今日はしいたけのステーキよ!!” 未鈴のお母さんの言葉が頭から離れない。 未鈴の謎な言葉の意味が分かった気がする。こういうことだったんだな。 俺はエレベーターからおり、自分の部屋に入る。 はぁ。ため息がもれる。 しいたけのせいで人生が変えられた男って俺だけだろ。と悲観的になる。 そのとき。インターホンが鳴った。外に出ると、未鈴が立っていた。 「晩御飯まだでしょ?肉まん買ってきたから。」 「いらない。」 「いいから食べて!」 と未鈴が家に無理矢理入り、机の上に肉まんを2つ袋から取り出して置く。 「分かった。食べるだけ食べる。」 意地を張っていたが、お腹が空いていたから食べることにした。 「っっ!」 うまい!どうしてこんなに美味しいのだろうか。懐かしい味がする。涙が溢れる。 すると未鈴が嬉しそうに笑いながら言った。   「それ。しいたけ入ってるの。」   つられて俺も笑った。
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