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(4)国防総省
本部というのは、国防総省直属の俺の救出部隊らしい。臨時に設置されたのだ。
『わかった』こちらとしては、言われるままにする以外はどうしようもない。
27時間経った。部屋を出てから3時間だ。
その間に本部に着き、様々な検査や走査をされたようだ。ひとつひとつ、何をするか言ってくれた。
ギザのテレパシーが念じてくれなければ、自分ではわからない。
当たり前だが、こちらには本当は何をやっているのかほぼわからない。だが、不思議と神経が痛むようなことはなかった。
『一通り終わったよ。今から睡眠カプセルで7時間ほど睡眠をとってもらう』
ギザはそうことも無げに思念を送ってきたが、疑念は拭えなかった。
『睡眠?!』
『そう、睡眠だ。君には必要なんだよ』
『俺はアンドロイドなんだが。メンテナンスこそ必要だが睡眠は不要だ』
『それには答える権限を俺は持ってない。だが、7時間後には明らかにされる。心配せずに寝ていてくれ。休憩を取るようなものだ』
ギザの思念から嘘は感じられなかった。もちろん精神を読まれないようにガードはしているはずだが、アンドロイドからはそれは分からない。
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