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早速、便箋を用意してもらいペンを走らせる。
『陛下、いきなりのお手紙失礼いたします。
昨夜はお出迎えも出来ず申し訳ありませんでした。それなのにまた花をいただき、うれしく思っております。
まだ一度もお会いしていない私は、陛下のお気持ちを知りたいです。お務めを果たしていない私を側妃にされたのは、なぜですか。
側妃には過ぎた願いかもしれませんが、ぜひ昼間にでもお越しいただいてお話がしたいです。
お待ちしております。 Ana 』
封をしてレインに託すと門番経由で皇帝執務室に届けられた。
すると午後になり、お茶を飲んでいるときに外が騒がしくなり、皇帝陛下の先触れがアナスタシアの部屋を訪ねて来る。
慌てて帝国風のドレスに着替えて、ソファーに戻るとすぐに陛下が部屋に現れた。
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