陛下

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「アナスタシア、やっと私のものに出来る。」 陛下に身を任せると決めた。 この方は噂と違い、私に優しく接してくれる人だ。 敗戦国の王族を後宮に入れたら、如何様にでも出来るのに私のために宮を用意し、訪ねて来ても眠ってしまった私には無体なことはしないでいてくれた。 エドの事は、心細い中、親身になってくれたから錯覚したのだと思えば、いつか笑い話になるだろう。 「何を考えている?私といるのに。」 「いえ、き、緊張しております。」 「そうか。綺麗な花を手折るのだから、優しくする。」 頬をスッと滑る手にピクッと反応してしまうと陛下の瞳が獲物を狙う猛禽類のように変わる。 「へ、陛下?」 「悪い。優しくするつもりだが…」 「あ、あん。」 覆い被され、身体中にキスを落とされると自分のものと思えない、はしたない声が出てしまう。 「私の手の中で乱れてくれ。」 陛下の手で舌で身体中暴かれ、彼の熱を受け入れる。 「へ、陛下っ。」 徐々に激しくなる律動に眼裏に星が明滅し、意識を手放した。
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