陛下

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朝、目覚めると横に陛下の寝顔がある。 昨夜アナスタシアは、初めて抱かれ、ちゃんと陛下の側妃となった。 少し痛みはあるが、初めてのアナスタシアに優しく接してくれたと思う。 これを幸せだと言わないでどうするの。 「ん?アナスタシア起きたのか。」 「おはようございます。陛下。」 「身体は大丈夫か。辛かったら今日は寝ていていい。」 「大丈夫だと思います。」 「本当は、このまま一緒にいたいがそろそろ部屋に戻らないとならないな。また来るから待っていてくれ。」 「はい、お待ちしております。」 陛下はサッと服を着るとベッドの中のアナスタシアの頰にキスをして去って行った。 立ち去る音で気づいたのか、リリーとレインが部屋に入って来る。 「おはようございます。お風呂に入られますか。」 「お願い。」 なんとなく恥ずかしくて、リリーの顔を見れずにいると 「あんな素敵な陛下に一晩中愛されて、アナスタシア様は幸せですね。」 と言われてしまう。 皇帝陛下の御渡りは、それから毎日続き、アナスタシアは一緒の時間を楽しんでいながら、ふとエドは何をしているだろうかと思ってしまう。 自分の心がままならない。
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