254人が本棚に入れています
本棚に追加
/56ページ
側妃なら臣下へ下げ渡しという前例があるが、寵姫と言われ正妃に据えるというなら手放す気はないだろうし、万が一陛下が亡くなっても誰にも再嫁できないので、修道院に入るしかない。
エド様は、陛下に言ったのだろうか。それとも言う前にこうなってしまったのだろうか。
陛下の寵姫を望んだと知られて、エドが閑職に追いやられたり、会えなくなるような遠い場所に行ってしまわないかと心配になってくる。
「姫様?」
「マリナ、少し疲れたから横になるわ。」
「リリーさん、レインさん。姫様をベッドにお連れしますので、こちらの片付けをお願いします。」
「は、はい。」
思っていた以上に正妃の話は、アナスタシアの気力を奪っていたようで、マリナにベッドまで連れて行ってもらい、なんとか横になるのだった。
最初のコメントを投稿しよう!