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アナスタシアの前では温厚そうな陛下だが、以前聞いたように気に入らない後宮の女性たちを追い払ったという恐い部分を感じてしまい、アナスタシアがビクッとなる。
すると陛下は、慌ててアナスタシアに近寄って来た。
「怯えさせたか?済まない。アナスタシアを怒っていない。部屋まで送ろう。」
アナスタシアを抱き上げると控室に声をかける。
「マリナいるか?アナスタシアを部屋へ連れて行く。ついてこい。」
「は、はい。」
門をくぐると今までの後宮の宮よりかなり大きい建物にはいる。
扉を開けると広い居間があり、その奥に3人寝ても落ちないくらい大きなベッドがある寝室があった。
「アナスタシア。まだ本調子じゃないのに移動して、疲れただろう。少し眠るといい。あとでゆっくり話をしよう。」
陛下に優しく頭を撫でられているうちにアナスタシアは、長旅の疲れもあり眠っていた。
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