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アナスタシアはまた抱き上げられ、お姫様抱っこで食堂に移動する。
付き添いは陛下が断ったので、2人きりだ。
「陛下、少しなら歩けます。」
「私が、こうしたいのだ。次に会う時は元気になって一緒に散歩できるようになるのを待っていたんだが…無理に帝都へ戻してしまった。」
アナスタシアの頭に?が浮かぶ。
同じことをエド様には言われたけれど、陛下とはそんな話をしたかしら。
食堂には2人用のテーブルと2脚のいすがあり、向かい合わせに座った。
部屋には給事の使用人も人払いされ、コース料理ではなくワンプレートに料理が用意されていた。
あっという間に食事は終わり、食後のお茶をアナスタシアが淹れることにした。
「陛下は、お食事、これで足りますか?」
「遅い時間にたくさん食べるともたれるから、充分だ。」
「私のせいですね。」
「あ、いや。いつもこんなもんだ。ここか執務室でとるから簡単なものが多い。」
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