月光の乙女と漆黒の覇王

1/2

254人が本棚に入れています
本棚に追加
/56ページ

月光の乙女と漆黒の覇王

カリアス帝国皇帝アレックスは、正式に元クレア王国王女アナスタシアをただひとりの正妃とし、また、後宮の廃止をし例え世継ぎが生まれなくても側妃を持たないと宣言した。 代わりに自身の妹の次男で、5歳になるアーロンを養子に迎えることも発表した。 「エド様。良かったのですか?」 「アーロンは、俺たちに子どもが生まれたら、その子の補佐にするつもりで養子にした。だからアナスタシアが世継ぎを生むために無理をすることもない。子どもは授かりものだから。」 そう言いつつも同じベッドで朝まで手放さないエドのおかげ(⁈)で翌年には王女が、3年後には世継ぎの王子が生まれた。 漆黒の覇王と恐れられていた皇帝が、愛妻家と知られるようになり、皆には知られていないが、自身の諜報活動で知り得た情報で戦争を回避し、周囲の国と交流しているため、平和な世となった。 アーロンは、王女の婚約者として一緒に育ち、成人したら新しい公爵家を与えて、クレア領主にする予定だ。 アナスタシアの生まれ育った場所が、娘の家になる。
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

254人が本棚に入れています
本棚に追加