扇風機キ

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小学6年生の夏休み、僕は自分の部屋にいた。ドアも窓も閉め切って、冷房もつけず、扇風機だけが羽を回し続けていた。窓からは夏の空が見えたが、蝉の声は聞こえない。人々の声や車の音も何も聞こえない。聞こえるのは、扇風機の羽が回り続ける音だけだった。 扇風機の風は、僕の顔に集中して当たっていた。座る位置を移動したりしているうちに偶然そうなった。顔は涼しくなるにつれて、体のある部分が熱くなっていくことを無視するわけにはいかない。それはズボンの中に納められた股間だった。どんどん熱くなるそれを、両足の腿で挟み込む。 すると、熱が上下に少しだけ移動するのが感じられた。そうか、熱を出すには股間を押さえつければいいのか。次に僕は股間を床に押し付ける。さっきより熱は大きく移動する。体を前後に動かすことで、股間を床に擦り付ける。 どんどん熱は大きく動きながら、ムズムズした感覚に変わっていく。そのムズムズを出したくて、僕の擦り付けは激しくなる。扇風機の音以外の音が聞こえた。その音は僕の激しくなった鼻息だった。激しい鼻息を立てながら、激しく股間を擦り付ける。 ムズムズはポカンとした丸い液体に変わる。丸い液体は股間全体に広がり、外に出ようとする。これは尿意ではない。尿以外の何かが股間から出ようとしている。それを我慢できるほど、僕に力は残っていない。あっという小さな声をあげて、僕は射精する。股間から熱が引いていくのがわかった。僕の人生初の射精は扇風機によってもたらされた。 「それ私も同じよ」と横で寝ているガールフレンドが言った。「私も初めて自慰をしたとき、閉め切った部屋で扇風機が回っていたの。扇風機の風が顔に当たっていた。どこかしらか熱が奥の方から湧き上がってきたの」僕たちは似た者同士なんだねと耳元で囁いて、彼女にキスをする。深い深いキスをする。僕と彼女の股間では新しい熱が湧き上がっていた。
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