1.オタク令嬢はめげない。

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若葉を思い浮かべるような淡いライムグリーンのドレスは、やや肌が露出するような形に。 気合いの入ったこの格好は、まさに男を狩りに行ってこいとエリーに言われているようだった。 今回も当然、イリアなりには頑張ってみるつもりだが、結果はどうなるか分からない。 イリアは支度を整えてくれた侍女達に礼を言いながら言われた通り応接間へと向かうと、もう間もなくユインがこの部屋へと到着すると侍女が伝達しに来るや否や、先に応接間で待っていたエリーが慌ててイリアをソファーに座らせた。 「貴女も、もう十八になるの。そろそろ先の未来の事を考えて。いい嫁ぎ先を捕まえて置かないと……後々、泣く羽目になるからね」 「は、はい」 人差し指を鼻先ギリギリに突きつけられながら、エリーの言葉を聞いていると扉が叩かれる。 裏口からエリーはそそくさと退室し、全てをイリアに託していった。 この緊張感には、未だに慣れたものではない。イリアは返事をする前に深呼吸してから、扉を開けるように指示を出した。 ゆっくりと開いた扉の奥から応接間に入ってくる一人の青年の姿に、イリアは慌てることなく立ち上がり会釈して見せた。 栗色の柔らかそうな髪に、垂れ目の優しそうな印象の持ち主のユインはイリアの向かいに進むと、スマートにお辞儀をして見せた。
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