6223人が本棚に入れています
本棚に追加
*****
「はっ――、あ……んっ!」
掠れた嬌声と、ベッドが軋む音が響く寝室。
既に陽は高く、遮光とは言えどもカーテンの隙間や裾から明かりが差し込んでいる。
「もっ……お、無理――ぃ」
声が届いたかはわからない。
声を発したつもりでいるだけで、言葉になっていたかも怪しい。
十二時間前に私の夫となった彪は、私が目覚めるなり求めてきた。
昨夜は帰るなり抱かれて、軽く食事をとったところまでは憶えている。
正確には、冷えたシャンパンが美味しいと感じたところまで。
疲れ果てた身体はアルコールによって深い眠りに誘われたようだ。
「あーーー、ヤバッ!」
背後から私の腰を抱いて攻め立てる彪の甘い声に、下腹部が痺れる。
倫太朗のアドバイスで買った下着は、彪に喜んでもらえた。
が、まさかここまでとは。
昨夜は着たままで、今は半端に乱されている。
片方のカップが乳房の下にずり降ろされ、僅かに下乳が挟まって痛い。
揺さぶられ、背中のホックも食い込み気味だ。
いっそ外して欲しいと頼みたいのに、声が上手く出ない。
散々喘がされ、喉の奥の粘膜が渇き、ヒリヒリする。
それなのに、声が止まらない。
私の膣内の奥の奥まで、彪で埋め尽くされている。
シーツに頬を押し付け、腰を高く上げ、なんとあられもない痴態を晒し、それでも気持ちいいのが止まらない。
彪が私に欲情してくれるのが、嬉しい。
急にプツンと胸が締め付けから解放された。
最初のコメントを投稿しよう!