18.信じる気持ち

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 彼が立ち上がり、手を引かれて私も腰を浮かす。 「あ、誤解のないように言っておくけど、俺にとって椿は女王様だからね」 「じょ――」 「――きっと一生、頭が上がらないからね」  私の人生で、まさか女王様に揶揄される日がくるとは。  恭しく、けれどわざとらしく、彪が私の手を取って寝室にエスコートする。 「これからは、俺に拝ませてね」  彪が私に拝みたいことなどあるのだろうか。 「手始めに、クリスマスのエロい下着姿を見せてもらえるように、拝もっかな」 「あっ――れは!」 「あの下着つけた椿に乗っかられたいなぁ」  彪が、だらしなく目尻を下げて笑う。 「ぜっ、前言撤回です! その顔は格好わる――」 「――愛してるよ、俺の女王様」  腰を抱かれたかと思ったら、ベッドに放られる。  そして、横たわる私の上に、いかにも悪い顔をした旦那様が圧し掛かる。 「さあ、じっくり身体で未来を語ろうか」  私の身体に、私たちの未来(お姫様)が宿るのは、そう遠い日ではないようだと覚悟して、私は最愛の旦那様の首に腕を絡めた。 ----- END -----
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