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弱々しく彼女は答えた。
嗚呼、益々私の考えが現実味を帯びてくる…
だが、まだ実物を見れていない。確定では無いのだ。
「その箱を貰ってから、何日目になりますか?」
「ええと、…×日…です」
「…不味いな」
すでにその日を含め、今日で12日目。
13………呪いのピークだ。矢張り、彼女は近い内に死ぬな。読みは間違っていない。
「娘さん、それと、お母さん。共に、身体…ええ、特に腹部に不調がありませんでしたか。」
「あ、ぁあ!」
お母さんは顔色を悪くし、腹部を抑える。
だが、お母さんよりも、娘さんの方が真っ青になり、震える。
「…思い当たることが、あるんですねぇ。 」
娘さんだけでなく、お母さんにまで影響が出ている…呪いが、膨れ上がっている…
「わ、ァあ、!私の、嗚呼!私のぉお腹…アァ、いや、アいやぁぁぁぁぁァァァ!」
「落ち着いて下さい、私に、見せて貰えますか…」
娘さんは番組中ずっと、厚い布団に包まり、決して身体見せようとはしなかった。
多分、布団の中で腹を引っ掻いてるのだろう。
「人を払え、見るのは、私だけだ。」
木月と観月はそれを合図に、人払いをする。
別室に移動し、彼女のお腹を確認する。
「…」
想像以上だった。
妊娠しているように膨れ上がった腹部。
そこに、怯えてつけたのだろう、引っ掻き傷や、青痣やらが出来ている。
「有難う御座います、箱、箱は何処にありますか?」
「ッはぁ、わ、ぃ私のへ、部屋にぃ!嗚呼、おねが、お願い、たすけ、助けてよォッォォォア!」
「えぇ、えぇ、分かっていますよ、しかし、完全に呪いから脱するには、貴女にも辛い思いをしなければならない。いいですね。」
「はっ、あええ、」
どんなに強い霊力でも、万能ではない。
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