day.6

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day.6

 もうすぐ、ここに来て一週間だ。  あっという間だったな、と初日買ってもらった三着目の服を着た。 「おはよう、ルカ」    寝癖をつけたお母さんがスッキリとした顔で起きてきた。  おはよう、と返して食卓についた。今日も手抜きの朝ごはんを食べていると、お母さんはいつもより静かに「遊園地に行こう」と告げた。   「遊園地?」 「うん、いい天気だから行こう」  遊園地なんて、最後に行ったのはいつだろう。お母さんと出掛けるのが憂鬱だったはずなのに、期待に胸を躍らせている自分に戸惑いつつ頷いた。 *** 「……あれ、ここ、行ったことある気がする」  入場するとなんとも言えない既視感が私を襲った。ここの遊園地初めて来たのだけど……なんでだろう、と眉根を寄せた。 「ルカ、何乗る?」  いつも通りテンションが高いお母さんがパンフレットを片手に話しかけてきた。 「ジェットコースター乗る?」  パンフレットによると、ここのジェットコースターは頂点に達した時は山々が見れ絶景らしい。が、絶景から一気に急降下し森の中を駆け巡って絶叫するようだ。 「いいよぉ。お母さん絶叫系得意なの。ルカも?」 「結構行けると思う」    ジェットコースターは並んでいたけれど、あっという間に自分たちの番が回ってきた。二人並んで乗り込んだ。 「……結構怖かった」  満身創痍、という言葉が自然と浮かんでくる。頂上で「わぉ、綺麗」と絶景が視界に入り少し油断した瞬間急降下した。そこからはノンストップで凄まじい勢いで森を駆け巡り、幾つもの坂を登っては降ってを繰り返した。  その後はお化け屋敷できゃあきゃあ騒いでいるとあっという間にお腹がすき、昼食を食べた。  さっきまでテンションが高かったはずのお母さんは、静かに、どこか思い詰めたような顔でラーメンを啜っていた。
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