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「「…………」」
唖然とする三男&四男たちを余所に、それこそいつまでも、一向に鳴りやむ気配をみせない拍手の雨のようにも思えたが――。
「――ゴホンッ‼」
「「「「――ッ⁉」」」」
止まない雨はないとばかりに、唐突に響いた咳払い一発――。
「ブヒィッ‼」
露骨なまでの次男のそんな行動を受け、使用人たちはハッと我に返るやいなや、ついには今しがたの拍手が嘘のようにピタリと鳴りやんでしまった……。
フンッ、全くケツの穴の小さい豚だぜ。
にしても、この兄ちゃんも大したタマだぜ。何のかんのいって巧いこと丸め込んじまいやがった……。
そんな感想とともに、改めて俺は兄ちゃんへと顔を向けていった。
「………………」
そこにはドヤ顔でもって仁王立ちしてる兄ちゃんの姿があった。
おーおー、如何にもしてやったりってツラしてるが、そんな兄ちゃんの見解も俺に言わせりゃあ、所詮は只の絵空事でしかないんだがな……。
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