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俺の方は全てがずっぽり腑に落ちたよ。
なるほど、ガタイがいいわけで、なるほど男子中高生の食欲で、なるほどママに面差し似ちゃって、なるほど、
…ママがベルゼブブに戻ってでも俺を呼びたくなった理由。
パパ、このこ、どうしよう?だよね。
でもさ、なかなかに、大変な野望だよ。君の望み。
「そうなのよ。」
お。わかってるのね?
「…パパッ!」
あい、ごめんなさい。そうよね。本人が一番よくわかってる。
腕のいい医者とたんまりのお金あればさ、女の子風の身体設えられるとはおもうけどさ、産む!てなったら…どうなのかなぁ。
本物のベルゼブブでも「えええっ?!」て言うんじゃないか…。
らっしゃんの医学はそこまで進撃してるのかなぁ…。
「パパ…。」
あー、よしよし、そんなうるうるしないで?
よし、なんとか方策を考えよう。なんかあるかもしれないさ。まだ俺たちが知らないだけの最上の方策が。
「…パパ、」
おう!気にすんなっ。俺は全面的に愛娘を応援する側につく。
…そして、そうだなぁ、いつか、できたら、でいいから、なんで産みたかったか、を教えておくれ。
「パパッ!」
うん!とりあえずママと合流だ。ママんちに案内してよ。ほぼ15年ぶりなんだ。
「うん!」
15年ほっぽってた報いに俺の心臓を捧げよう。俺は生涯ママベルゼブブの僕となり、我が娘、一路を護るよ。
「…パパ!」
…もしかしたら、君の方がもう強いかもしれないけど。一路ちゃん。
「バーパ、」
そーだ!妹か弟かプレゼントしよっか?
早かったら10か月後にはお届けできるよ?
欲しいなら、二人でも三人でも!ま、…ママ次第だけど、でもきっと口説いてみせるよっ、
「パパ。」
殴られた。
娘に殴られた。
あい、ごめんなさい。
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