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「店長に原田さんが言ってたの聞いたんすよ。俺、下の棚でしゃがんで掃除道具探してたんで、俺がいるのわからなかったみたいで。あの花瓶割れた日、リカさんいなかたし絶対違うのに。今度店長にそう言っときますけどね」
「なんで私なのー?!原田さん、ほんと私のこと嫌いみたいだね。私も、きら・・」
い。
と言おうとした瞬間、ガラスが割れたような音が大きく鳴り響いた。
突然の大きな音で、二人とも身体がびくっとなる。
「びっくりしたー。な、なんすか?今の音。ちょ、リカさん見にいきましょうよ」
「うっ、うん。なんか割れた音だよね」
コウキくんと一緒に音がした場所に行った。
***
「原田さん大丈夫?!手!すごい血だよ!救急車呼ぶね!」
店長が凄い形相で電話をかけていた。
原田さんの手が血まみれで血に染まっていた。
こんなにも大量の血を見たのは久しぶりだ。
「ちょ、原田さんやばいっす。大丈夫すか?あ、なんか血止めた方がいいんすかね?タオルでしばったらいいんすかね?え、やっべー。とりあえずタオルでしばりますね」
コウキはあたふたしつつタオルで原田さんの手を縛った。
タオルはすぐに血に染まる。
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